エメラルドマウンテンでおなじみの「コロンビアコーヒー」とはどんな味?

缶コーヒーの業界でもエメマンの通称で広く親しまれているコロンビアコーヒー。

ブラジルと並んでアラビカ種のコーヒー生産大国でもあり、高品質コーヒーの生産国として長くトップに君臨しています。

近年はスペシャルティコーヒーの生産にも力を入れている農園が増えていますが、コロンビアコーヒーとはいったいどんな味のコーヒーなのでしょうか?

今回は、世界に誇るコーヒー大国コロンビアのコーヒーについてお話しします。

コロンビアコーヒーとはどんな品種?

コロンビアコーヒーの歴史は1730年前後、キリスト教関係者によりアラビカ種のティピカが持ち込まれたことが始まりと言われています。

その後にもブルボン種やマラゴジッペ種など幾つかのアラビカ種が続いて入ってきましたが、さび病などの病害に悩まされることも少なくありませんでした。

そこで、病害にも強く、より安定した生産数を上げられるようにコロンビアのコーヒー研究所、Cenicafé(セニカフェ)が品種改良の開発を続け、新種のコーヒー「コロンビア」「カスティージョ」なども栽培されるようになりました。

現在、コロンビアではアラビカの2大優良品種と言われるティピカブルボンとその亜種であるカトゥーラマラゴジッペなどの純アラビカ種のほかに、以下のような品種が栽培されています。

タビ:病害に強く生産性の高いロブスタ種の特性を持つハイブリッド種のティモール交配種に、ティピカやブルボンなど優れた風味を持つアラビカ種をさらに交配させ、コロンビアのグアンビアノ部族の『良い』を意味する言葉を名前としてつけられた新しい品種です。

コロンビア:ハイブリッド種のティモール交配種とブルボン種の流れを汲むカトゥーラを5世代に渡り交配させた品種。Cenicafé(セニカフェ)により1983年に開発された比較的新しい品種でさび病に強く高い生産性が特徴です。

カスティージョ:コロンビア種の開発途中で生まれた病害に強い品種で、深い味わいを持ち豆も大きいため、コロンビアで最も多く栽培されています。

ちなみに、コロンビアコーヒーでよく耳にするエメラルドマウンテンとは、コーヒーの品種のひとつと思われていることも多いですが、そうではありません。

コロンビアで収穫されたコーヒー豆のうち、厳しい基準をクリアし専門家による7回にも及ぶカッピングの末厳選された、見た目も健康で美しく、味わいや香りにも突出して優れた最高品質の豆(概ね生産量の1%~3%内に留まる)にのみ与えられる称号です。

コーヒーの品種ではなく、コロンビアコーヒーの中で最高峰にある優れたコーヒー豆の代名詞と捉えれば良いでしょう。

コロンビアコーヒーの特徴

コロンビアコーヒーは全体的に、バランスの取れた酸味と苦みが特徴です。

強すぎないコクと甘みで落ち着いた上品な味わいは、深めの焙煎が好きな人から特に人気が高いと言えるでしょう。

やや低めの温度でじっくりとドリップすると重厚なボディを楽しめるため、単独で入れても美味しいですが、癖のないキリッとした苦みはブレンドのベースにも向いていますので組み合わせによって多彩な飲み方ができます。

本来は香り高い特質を持った豆なので、浅煎りした豆からは柑橘類やトロピカルフルーツのような芳醇な香りも楽しめますよ。

また、日本の3倍の土地面積があるコロンビアは、南北に延びる山脈沿いに広くコーヒーが栽培されており、地域によってもコーヒーの味わいに違いがみられます。

スペシャルティコーヒーとして日本に入ってくるものもありますので、産地ごとに味を比べてみるのも楽しいかもしれませんね。

コロンビアコーヒー3つの主要産地

コロンビアコーヒーの産地は国土を南北に走る山脈に沿い、北部・中部・南部と大きく3つに分けられます。

北部地方は、マグダレナ、カサナレ、サンタンデールなどに代表される低めの標高エリアで、日照時間も長いためシェードをかけて日陰を作りコーヒーを栽培しています。

この地域のコーヒーは、柔らかな酸味の中にナッツのようなコクと、チョコレートのような香りを感じさせる味わいに特徴があります。

中部地方はカルダス、キンディオ、リサラルダに代表されるエリアで、年間を通じて雨季と乾季が散在する気候のため、9月から12 月のメイン収穫期と4 月から6 月のミタカと呼ばれる時期の年2回コーヒーを収穫できます。

この地域は、ハーブのようにフルーティなバランスの良い香りのコーヒーが特徴です。

南部地方はナリーニョ、カウカ、ウイラに代表される地域で、赤道に近くなるため標高が高く気温が低い土地でコーヒーが栽培されます。

この地域のコーヒーは、高い酸味を持ち、柑橘系の甘い香りにミディアムボディが組み合わさったまろやかな味が特徴です。

コロンビアコーヒーのグレードはどうなっている?

コロンビアコーヒー豆はFNS(コロンビアコーヒー生産者連合会)の関連会社Almacafé(アルマカフェ) の品質管理セクションの検査により等級・格付けされています。

基本の判別方法は、脱穀した生豆をふるいにかけて豆の大きさで分別するスクリーン方式で、粒が大きい方が上位のグレードになり、最高グレードはスクリーン18のエクセルソ プレミアムです。

スクリーン13以下の小さいサイズは国内で消費され、スクリーン15のエクセルソ ヨーロッパやエクセルソ UGQが中心サイズとして最も多く輸出されます。

そして、基本グレードではエクセルソ エクストラ(スクリーン16)、エクセルソ スプレモ(スクリーン17)、エクセルソ プレミアムなどスクリーン16以上のコーヒー豆がスペシャルティコーヒーに分類され、高値で取り引きされています。

また、コロンビアではそのほかにもエクセルソ マラゴジッペやピーベリーであるエクセルソ カラコルなど希少性の高さや産地・国際認証の有無などにより付加価値のあるコーヒーをスペシャルティコーヒーと認定しています。

味わいの特徴はさまざま。産地の特徴を知り、お気に入りの一杯を見つけよう。

コロンビアでは、コロンビアコーヒーをブランド化し国際競争力をつけるために厳しい品質管理を行っており、品質検査に合格しなければ輸出許可を得ることができません。

100% Café de Colombiaのロゴと、山脈を背にしたロバとフアン・バルデス(コーヒー生産者を代表するひげを蓄えた男性キャラクター)のマークがついているコーヒーは信頼できるコロンビアコーヒーの証しですので、カフェなどで見かけたら試してみると良いでしょう。

コロンビアコーヒーと言っても地域によっても味わいは変わってきます。それほどコーヒーは繊細なものなのです。

今週末はその味の違いを感じながら、好みのコーヒーを探す旅に出てみてはいかがでしょうか。

コーヒーは知れば知るほど、好みの一杯に出会いやすくなりますよ。