コーヒー豆のブランドで有名な「ジャマイカコーヒー」ってどんなコーヒー?

コーヒー豆のブランドで有名な「ジャマイカコーヒー」ってどんなコーヒー?

コーヒーの種類に「ブルーマウンテン」があることを知っている人は多いですが「どこの国のコーヒー?」と、聞かれてもわからない人は多いのではないでしょうか?

ブルーマウンテンは、ジャマイカで生産されているコーヒーで、
味や香り、品質の良さから「コーヒーの王様」と、呼ばれています。

この記事では、ブルーマウンテンをはじめとするジャマイカのコーヒーについて詳しく解説します。

ジャマイカとは?

ジャマイカは中南米のカリブ海にある国で、四国の約6割、兵庫県よりも少しだけ大きい程度の大きさです。

1494年にコロンブスによって発見されたこの国は、国土の8割が山で東から西に山脈が走っています。

その中のひとつで最も高いのが、標高256メートルのブルーマウンテンです。

ブルーマウンテン山脈は、コーヒー豆の栽培に適した条件をすべてクリアしているため、上質のコーヒー豆が栽培されています。

また、生産されているコーヒー豆の85%~90%は日本に輸出されており、その中の25%がブルーマウンテンです。

ジャマイカコーヒーの品種

ジャマイカコーヒーは、虫害・病害に弱いけれども香りや味が良いティピカ種で、ブルーマウンテンとノン・ブルーマウンテンの2つに大きく分類されます。

ノン・ブルーマウンテンは、さらにハイマウンテン・スプリーム、ジャマイカ・プライム、ジャマイカ・セレクトの3つに分類されます。

ブルーマウンテン
ブルーマウンテン山岳地帯で栽培され、ジャマイカの法律に定められたエリアで栽培されたもの

ハイマウンテン・スプリーム
ブルーマウンテン以外の標高が1000メートル以上~1200メートル未満の地域で栽培されたもの

ジャマイカ・プライム
ブルーマウンテン以外の高地で栽培されたもの

ジャマイカ・セレクト
欠点豆の量が許容範囲で、スクリーンサイズが15以上のコーヒー豆をミックスしたもの。※スクリーンとはコーヒーの生豆を仕分けする際に使うふるいの穴の大きさ、コーヒー豆の大きさを指す。

ジャマイカコーヒーの品種

ジャマイカコーヒーの特徴

ジャマイカコーヒーには、次のような特徴があります。

品質が高い
ブルーマウンテンの山岳地帯は、コーヒー栽培に適した条件がすべて揃っているので、品質の良いコーヒー豆ができます。

急斜面
山岳地帯なので土地が急斜面になっています。そのため、水はけがコーヒーの木が育つためにちょうどいいようになっています。

1日の温度差が激しい
1日の温度差が平均6度以上あり、冬は10度以上に広がります。そのため、昼は実が膨張し夜は締まって大粒で実が締まった良い豆ができます。

弱酸性の土壌
火山灰により海底のミネラル分を含んだ弱酸性の肥沃な土壌です。

雨がたっぷり降る
ジャマイカは亜熱帯海洋性の気候で雨期があるので、雨がたっぷり降ります。

実が熟すのに時間がかかる
高度が高いので、高度が低いところに比べると果実が完全に熟するまでの時間が長くかかりますが、その分質の良い豆を栽培することが可能です。

霧が発生する
この地域では、ブルーマウンテンミストと呼ばれる霧が発生します。

この霧は、強い日差しを和らげ、コーヒー豆に適度な湿度を与えます。

生産量が少なく希少
ジャマイカコーヒーは山岳地帯の急斜面で栽培されるので、すべてが手作業です。

収穫も、品質を保つために完熟した実のみを摘んでいます。そのため、生産量が少なく希少なのです。

法律によりブルーマウンテンエリアが定められている
ジャマイカを代表するブルーマウンテンは、ジャマイカ政府の機関であるJACRAによって定められた、ブルーマウンテンエリアで栽培されたものだけです。

その他のエリアで栽培されたものは、どんなに品質が良くてもブルーマウンテンの名称は使えません。

木の樽に詰められている
ブルーマウンテンは、木の樽に詰められて輸出されています。

もともとは、18世紀以降のイギリスの植民地であった時代に、
イギリスからの船便で輸入された小麦などの空き樽を再利用したのが始まりと言われています。

この樽に使われている木は匂いがないため、匂い移りの心配がありません。

また、木が湿気を吸収したり放出したりして湿度を適度に保ち、輸送時の気温の変化を和らげるため、コーヒー豆の品質を保つことが可能です。

バランスの取れた味
ジャマイカコーヒーは、香りが高く甘みと酸味のバランスが取れています。

とくにブルーマウンテンは、香り、コク、苦味、甘みのすべてがバランス良くまろやかでのどごしの良い味です。

ジャマイカコーヒーの産地

ジャマイカは前述したように、国土の80%が山地です。

コーヒー豆はこの産地で栽培されており、ブルーマウンテン山域とブルーマウンテン以外の地域に分類されています。

ジャマイカコーヒーのランク

ジャマイカコーヒーは、3人以上の国家資格保持者よって6項目の味覚鑑定がされ、以下のランクに分類されます。

NO1
ブルーマウンテンエリアで栽培された豆で、欠点豆・3%未満、水分含有量10~12.5%、スクリーンサイズ・17以上19未満のもの

NO2
ブルーマウンテンエリアで栽培された豆で、スクリーンサイズが16以上17未満のもの

NO3
ブルーマウンテンエリア出栽培された豆で、スクリーンサイズが15以上16未満のもの

ピーベリー
ピーベリーのみを集めたもの

ジャマイカコーヒーのランク

コーヒーの王様を味わってみよう

ジャマイカコーヒーの中でもブルーマウンテンは特に上質なコーヒーです。

コーヒー店でじっくり味わっても良いですが、結構な価格がします。

ジャマイカコーヒーをたっぷり味わうのなら、自分で入れることをおすすめします。

自分で入れると、コーヒー店の5分の1から6分の1の価格で飲むことが可能です。

ブルーマウンテン以外のジャマイカコーヒーと飲み比べたり、焙煎深度を変えたりして味の違いを楽しむこともできるので、楽しみが広がりますよ。

休日にゆっくりとブルーマウンテンを飲んで、リッチなひとときを過ごしてみてはどうでしょうか?

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コーヒーステーション編集者
自分ではなかなか難しいコーヒー選びをサポートすること。コーヒー器具の開発、販売を手がける株式会社ハリオ商事自ら、コーヒーの淹れ方やコーヒー豆の選び方などを発信しています。

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