コンテンツへスキップ

今までとの違い!ハンドドリップに金属フィルターを

今までとの違い!ハンドドリップに金属フィルターを

日本で親しまれている『ハンドドリップ』。初心者でも手軽にコーヒーを入れられますが、実は奥が深い抽出方法です。味に影響する要素が多く、抽出時間やフィルターなど、一つの要素を変えると味が変わります。

「フィルターを変えるだけで味の違いが出る?」と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、コーヒーは入れ方次第で「同じ豆でも味が異なる」飲み物です。ペーパーフィルターから金属フィルターに変えるだけで、今までと違う味わいを楽しめます。

今回はその金属フィルターの使い方や知識、入れるコツと魅力をご紹介します。

目次

  1. 金属フィルターとは
     ①金属フィルターの特徴
  2. 準備
     ①器具を揃える
     ②使用するコーヒー粉と使用量
  3. 入れ方
  4. 美味しく入れるコツ
  5. 最後

■金属フィルターとは

名前の通り、金属素材でできているフィルターで、主な材料はステンレスです。形状は、よく使われているコーヒードリッパーと同様に、円錐形と台形があります。ペーパーが不要なため、環境に優しく、メッシュが破損しなければ半永久的に使えます。

市販の金属フィルターの種類は多くあるため、今回はフィルターとドリッパーを一体にした、HARIOの『ダブルメッシュメタルドリッパー』を中心にご紹介します。

①金属フィルターの特徴

・繰り返し使用が可能
使い捨てのペーパーフィルターと違い、HARIOの『ダブルメッシュメタルドリッパー』はオールステンレス製のため、抽出後にしっかり洗えば何回も錆びることなく衛生的に使えます。

ただし、金属フィルターの目はペーパーフィルターやネルフィルターより大きいため、目詰まりをおこしてしまう可能性があります。長期的に使えるよう、使用後の洗浄が重要です。

またステンレス製のため、コーヒーの匂いや汚れも付きにくいというメリットがあります。

・コーヒーオイルの抽出が可能
コーヒーオイルは、コーヒーの味わいと香りを左右する要素です。コーヒーオイルが多いと、しっかりとしたボディが感じられ、風味豊かでまろやかな口当たりになります。

金属フィルターの場合、コーヒーオイルがそのまま抽出されるため、豆本来の風味・香りをそのまま楽しめます。そのため、スペシャルティコーヒーなどの際立つ個性をもつ豆に向いています。

・コーヒーの微粉が発生
一般的な金属フィルターのメッシュは荒いため、コーヒーを入れる際に、微粉がフィルターを通過し、コーヒーに混じることがあります。

しかしHARIOの『ダブルメッシュメタルドリッパー』の場合、細かいエッチング加工を施したメッシュフィルターを二重に重ねているため、よりコーヒーの微粉を捉えます。微粉がフィルターを通過する量が少なく、ペーパードリップのような透明感のあるコーヒーが抽出できます。

■入れるための準備

①器具を揃える

ダイレクトな味わいを自宅で愉しむため、まず『ダブルメッシュメタルドリッパー』でコーヒーを入れるために不可欠な器具をチェックしていきましょう。

  • ダブルメッシュメタルドリッパー
  • サーバー
  • ケトル
  • スケール
  • メジャースプーン
  • カップ(&ソーサー)
  • お好みのコーヒー(コーヒー豆の場合、コーヒーミルも必要)
淹れるための準備

②使うコーヒー粉とその使用量

コーヒー1杯分(約120cc)あたり、10gのコーヒーが適量。挽き目は中挽きから粗挽きがおすすめですが、好みによって調整してください。豆の種類と焙煎度合は自身の好みで選びましょう。なお、コーヒーミルを持っていない方は、豆を購入したお店で挽いて粉にしてもらいましょう。
※金属フィルターの目が少し大きいため、微粉が出ないように少し粗挽きがおすすめです。

■入れ方

店やバリスタによって抽出比率がそれぞれ違いますが、今回はHARIOがおすすめする入れ方をご紹介します。 ペーパードリップの入れ方と注意点はほとんど同じですが、金属フィルターを使用するため、豆の挽き目に注意しましょう。

1.器具を用意し、お湯を沸かす

まずは、ケトルに必要な水量を入れ、お湯を沸かします(140cc×人数分)。なお、ドリッパー、サーバー、カップなどの器具を温めるため、少し多めの湯量を用意しましょう。
お湯の温度が下がると、コーヒー成分の抽出は不十分になり、薄いコーヒーになってしまうため、抽出前にお湯でコーヒー器具を温めておきます。

器具を用意し、お湯を沸かす

2.お湯通し

ドリッパーをサーバーにのせ、温まるまでお湯をかけます。なお、出来上がりのコーヒーをおいしく愉しむため、カップにもお湯を入れます。

3.コーヒー粉を入れる

お湯通し後お湯を捨ててから、準備したコーヒー粉をドリッパーに入れて軽く揺って平らにします。

コーヒー粉を入れる

4.蒸らし

ハンドドリップのコーヒーの成分をしっかり引き出すため、蒸らしを行います。
使用したコーヒー粉量の2倍のお湯を粉の中心から全体が湿る程度にゆっくり注ぎ、30秒を待って蒸らします。(10g:20cc)

蒸らし

5.お湯を注いで抽出

残ったお湯を3回に分けて注ぎます。(1回の湯量は粉量の4倍)(10g:40cc)
注ぐ際、お湯がドリッパーにかからないように、コーヒー粉の中心にうず状で、注いでください。
また、粗挽きの粉は細挽きより味の成分が出にくいため、抽出時間は少し長くなっても問題ないですが、3分半以内がおすすめです。

お湯を注いで抽出

6.温めたカップに注ぐ

お湯が落ち切ったら、温めたカップにコーヒーを注いで出来上がりです。

温めたカップに注ぐ

■美味しく入れるコツ

自宅でより本格的な味を愉しむため、知っておきたい3つのポイントをご紹介します。

・蒸らし
ペーパードリップやネルドリップと同様、金属フィルターでコーヒーを入れる時、蒸らしは一番重要なポイント。

焙煎後のコーヒー豆にガスが含まれているからです。このガスがコーヒー成分の未抽出を起こし、薄いコーヒーになってしまう可能性があります。

そのためコーヒー成分をしっかり引き出すため、蒸らしが必要となります。

・適切な挽き目
細かいエッチング加工を施したダブルメッシュメタルドリッパーでも、目に見えるほどの穴があいているため、微粉がフィルターを通してしまい、目が詰まりやすくなってしまう可能性もあります。そのため少し粗挽きのコーヒー粉がおすすめです。

また、ミルでコーヒー豆を挽くと、微粉も出てしまいます。微粉を好まない方は、予め茶こしなどで微粉を取り除くようにしましょう。

・フィルターをしっかり洗浄
先述の通り、金属フィルターの目はペーパーフィルターやネルフィルターより大きいため、メッシュを二重に重ねた『ダブルメッシュメタルドリッパー』でも、目が詰まりやすくなってしまう可能性があります。

使用後の金属フィルターは、すぐにコーヒーカスを捨てて、スポンジでしっかり洗浄してください。メッシュに微粉が入ってしまった場合、歯ブラシで洗浄するときれいになります。

■最後に

同じのコーヒー豆、同じのハンドドリップでも、フィルターの素材を変えるだけで、コーヒーの味わいが変わります。それこそがハンドドリップの魅力。

ペーパーフィルターと比べて、金属フィルターは値段が高いですが、一度買えば半永久的に使え、環境にもやさしいです。入れ方はペーパードリップと同じのため、初心者でも手軽に違う味わいのコーヒーを楽しめます。また、コーヒーの香りと風味の元であるコーヒーオイルをそのまま抽出するため、より豊かで濃厚な味わいを楽しめます。

フィルターごとに特徴が異なるため、違うフィルターを使用して、今まで体験したこのことのない味わいを愉しむのもいいかもしれません。

新鮮な豆や初めて試す豆があれば、ぜひこの記事を参考し、コーヒーのもつ本来の風味を愉しんでください。

【動画】

金属フィルターの特徴と美味しく入れるコツ YouTube動画

【Webストーリー】

金属フィルターの特徴と美味しく入れるコツ Webストーリー