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コーヒーは片頭痛に効果があるって本当?噂の真相は?

コーヒーは病気を予防する効果やリラックス効果など、さまざまな健康効果が期待できる飲み物です。一方で「コーヒーは片頭痛に良いの?悪いの」という疑問を耳にすることがありませんか?

インターネットの中では「コーヒーを飲むと頭痛が治まる」、「カフェインは頭痛に良くない」などさまざまな情報が飛び交っています。実際にコーヒーを飲んで頭痛が和らいだ方もいるかもしれません。

はたしてコーヒーは片頭痛に良い効果をもたらしてくれるのでしょうか?今回は、片頭痛とコーヒーの関係についてご紹介します!

コーヒーは片頭痛に効果はある?ない?

コーヒーは片頭痛に効果があるって本当?噂の真相は?

片頭痛は片側のこめかみ辺りから目にかけてズキズキと痛む頭痛のことです。時には側頭部まで脈打つような痛みがあり、めまいや吐き気などの症状までも引き起こします。また、光やにおいにも敏感になり、目を開けてるのが苦痛になることもあります。

片頭痛が起こるきっかけは過労やストレス、寝不足、女性ホルモンの変化、天候や気圧の変化などさまざまです。そのきっかけにより、脳の血管が拡張し神経を刺激することが原因なのではと考えられています。

しかし、片頭痛のメカニズムはまだはっきりと解明されていません。ではコーヒーと片頭痛には一体どのような関係があるのでしょうか?

コーヒーは片頭痛(偏頭痛)に良くない!?
結論からお伝えすると、現段階ではコーヒーは、偏頭痛の緩和に効果があるという研究結果がある一方、片頭痛に『良くない』という研究結果も多く出ています。

偏頭痛にコーヒーが関係する理由のひとつに、コーヒーに含まれるカフェインが血管を収縮したり拡張させたりする働きを持つことが挙げられます。

血管が収縮される時には偏頭痛が緩和されることがあるとされていますが、収縮と拡張を繰り返すことで余計に頭痛を悪化させる恐れもあるのです。このことを『カフェイン離脱頭痛』と言います。

カフェインの血中濃度が下がったことにより脳の血管が拡大し、周囲の神経を刺激します。結果的に、カフェインが頭痛を引き起こしてしまっている可能性もあるのです。

また、日本人を対象とした研究でも『片頭痛持ちの人はコーヒーをよく飲んでいた』という結果が報告されています。このようなことから、コーヒーはどちらかというと片頭痛に良くない傾向にあるのかもしれません。

緊張型頭痛にカフェインは逆効果になる恐れも!?
片頭痛と似たものに緊張型頭痛があります。緊張型頭痛とは、眼精疲労や肩こりからくる頭痛のことです。筋肉が緊張して血流が悪くなり、血管が収縮することで頭痛を引き起こします。

精神的なストレスや長時間のテレワークなど同じ姿勢を続けると首や頭の筋肉が緊張して頭痛が発症しやすくなってしまうことも。

また緊張型頭痛の特徴は、首すじから後頭部にかけてベルトを頭で締め付けられてるような圧迫感があり、重苦しさを感じることがあります。片頭痛ほどのズキズキとした痛みはなく、体のだるさやめまい、目の疲れなどの症状がともなうとも言われています。

このような症状が見られる時には緊張型頭痛の可能性が高いため、カフェインの摂取は控えた方が良いでしょう。頭痛が治まるどころか逆効果になる恐れもあるため注意が必要です。

コーヒーを飲むと頭痛が治まったことがあるのはなぜ?

コーヒーを飲むと頭痛が治まったことがあるのはなぜ?

「コーヒーを飲んだら頭痛が治まった経験があるんだけど…」という方もいらっしゃるかもしれません。カフェインは頭痛に良くないと言いながらも、なぜそのような現象が起こるのでしょうか?

ここではコーヒーを飲むと頭痛が治まることについて考えられるケースをご紹介します!

血管が収縮した時に頭痛が一時的に落ち着いた
先ほどお伝えしたように、カフェインには血管を拡張させるだけでなく、収縮させる作用もあります。血管が収縮している時は、片頭痛に良いとされている状態なので一時的に頭痛が落ち着いたと考えられます。

しかし、カフェインの働きにより血管の収縮と拡張を繰り返すため、過剰に摂取すると結果的にまた痛みが再発する可能性があるのです。ですから「コーヒーを飲めば片頭痛が治まる」と思い込んでカフェインを過剰摂取するのは絶対にやめましょう。

コーヒーのリラックス効果で頭痛が一時的に治まった
コーヒーの香りにはリラックス効果があります。コーヒーの香りをかぐことで脳からα派(アルファ派)が出てリラックスできるという実験結果が報告されているほどです。

コーヒーの香りを楽しみながらゆっくりと味わうことで一時的に頭痛が治まった可能性があります。一時的とはいえ、つらい片頭痛が落ち着くのであれば少量に抑えてコーヒーを飲むのも良いかもしれません。しかし、偏頭痛の原因や体質によっても効果が違うため、それらを念頭に入れておきましょう。

頭痛の時にはコーヒーを避けて体調の良い時に楽しもう!

頭痛の時にはコーヒーを避けて体調の良い時に楽しもう!

コーヒーと片頭痛の関係についてお伝えしてきましたが、一時的に痛みが治まることはあってもカフェイン自体に頭痛を治す働きはないことがわかりました。

とはいえ、コーヒーにはリラックス効果や集中力アップ、疲労回復など良い効果もたくさんありますし、リラックス効果から頭痛が緩和されることもあります。

コーヒーを控えなくてはいけないほど偏頭痛がひどい場合は民間療法ではなく、医療機関へ受診をしましょう。コーヒーをたくさん飲んだからといって全員が偏頭痛を引き起こすわけでもなければ、コーヒーを飲んだら偏頭痛が治るわけでもありません。

コーヒーはお薬ではなく味わう時間を楽しむ嗜好品です。痛みを我慢せずにコーヒーを楽しむ心の余裕のためにも、しっかり自分の身体と向き合ってみると良いかもしれませんね。